パーキンソン病とは
パーキンソン病になると、安静時に手が震える、歩くときに前傾姿勢になってしまう、顔の表情が硬くこわばるなどします。この病気は中年以降の方によくみられます。主な原因は、中脳の黒質にあるドパミン神経細胞が破壊されることに伴う「ドパミンの不足」だと考えられています。治療に関していうと、薬物療法が中心となります。また似たような疾患にレビー小体型認知症やパーキンソン症候群などがあります。近年では効果的なお薬が複数開発されており、患者さまにとって適切なお薬を使用するには専門的な知識が必須となります。
こんな症状はありませんか
- じっとしているときに手足が震える
- 動き出すのに時間がかかる
- ゆっくりとしか動けない
- 身体のバランスが悪くなった
- 便秘が続いている
- 疲れやすくなった
- 気分がすぐれない
- においがわからなくなった
- 睡眠中に大声を上げたり手足を動かしたりする
- 立ちくらみすることがある
- など
日本有数の脳神経筋センターで研修
当院の院長は、パーキンソン病などの神経変性疾患の治療や研究に取り組む宇多野病院・関西脳神経センターで研修を行いました。最新の治療法だけでなく基本的な手技・診察・心構えなど多くを学び、この経験をもとにパーキンソン病の患者さまに寄り添っていきます。そしてまだ診断されていない神経難病の患者さまの初期症状を見逃さず、治療介入に繋げます。
パーキンソン病は適切な薬剤調整が大切
パーキンソン病治療においては、適切な薬剤調整が大切となります。当院では、患者さまの症状を慎重に見極め、使用する種類や服用回数を調節します。これによってお薬の効果を高めるとともに、副作用をなるべく少なくしていきます。
パーキンソン病とパーキンソン症候群の違い
パーキンソン病とパーキンソン症候群は異なります。パーキンソン病はふるえ、筋肉が固くなる、転びやすいといった運動症状などに加えて、立ちくらみ、頻尿、昼間眠くなる、便秘などの症状が主です。パーキンソン症候群はパーキンソン病と似たような症状を引き起こす病気の総称です。代表疾患として正常圧水頭症、大脳皮質基底核変性症、進行性核上性麻痺、多系統萎縮症、薬剤性パーキンソニズムなどがあります。病気の進行や治療は異なるため、正確な診断が重要であり、専門医の診察が重要です。
パーキンソン病の症状経過
パーキンソン病は進行性の病気ですが、患者さまによって症状の進行度合いは様々です。一般的には、比較的早い段階で手のふるえが起こり、だんだんと動作がゆっくりになっていきます。患者さまによっては痛みに悩まされるケースもあります。進行すると歩行時に足が地面に張り付いて離れなくなったり、方向転換が苦手になります。ただし、適切な薬物治療を行うことにより、発症後10年以上にわたって通常の生活を送ることも十分に可能となっています。